恋愛はたいてい錯覚

部分的な特徴といっても、体つきや顔つきといった大まかな肉体的特徴もあれば、目の形、鼻の形、口の形といった微細な部分もあります。性格、教養といった資質的な部分や、さらに服装や髪型まで含まれるでしょう。そのなかでひとつでも自分の持っているイメージと重なりあったら、相手がそのイメージ全体を持っているような錯覚におちいる。これを「錯誤意識」とか「虚偽意識」といいます。恋愛がたいてい錯覚に基づいているといわれるのはそのためです。これは俳優を例にとるとわかりやすいと思いますが、演じた役のなかに性格そのものを見てしまうというものです。つまり、悪役は悪人で、二枚目は善人といったイメージがつくられるわけです。ところが、舞台で人を笑わせている喜劇俳優と結婚したら、ふだんはとてもむっつりしていて家の中ではろくに口もきかない男だったとか、逆にトレンディドラマで二枚目役ばかり演じている俳優と結婚したら、実はとんだ三枚目だったという話はよくあるケースです。しかし、すべての人がそうだとはかぎりません。だからこそ、恋愛は人類にとって普遍的なテーマなのではないでしょうか。昔から、多くの文学者や詩人が恋愛をテーマにした作品を書いてきたのもそのためです。理性的な人間観察を得意とするスタンダールでさえも、恋愛を「雷の一撃(クー・ド・プードル)」という言葉で表現しています。これが、いわゆる〃ひと目惚れ〃です。自分を作り過ぎずにで、素敵なパートナーを見つけよう。

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